#恋ボク 執筆裏話 6話 〜別件で吉本興業さんと。もろもろ。〜

傷心のIVSdojoから年が明けて2018年1月12日。
storys清瀬さんと某出版社部長さんとの第2回神楽坂ランチが催された。

ランチの議題は「吉本興業さんが今度社会貢献系のプロジェクトを立ち上げるので、それに賛同してくれそうなスタートアップ企業はいないか?」という話だった。

しかも、エンタメやIT、マネタイズでバイアウトやIPO、とか普段飛び交うカタカナ用語な会話ではなかった。

ノーベル平和賞をとったムハマド・ユヌスさんと協業するのでチカラを貸して欲しい」

壮大な話だった。

ノーベル平和賞?」

社会人人生20年を越え、仕事の会話で「ノーベル賞」が出てくることなんてなかった。(アホな部下たちとのランチタイムは除く)

吉本興業さんだから「社風的にギャグなのかな」などと思っていたら、後日、出版社の方からまた連絡があった。

「来週、吉本興業の大崎社長との会食があるので来てください」

ええー?いきなり社長…?マジか?

「念のため、30分前ぐらいには来てください。あ、あとスーツを着てきてください」

スーツを着て会食に臨むなんて、18年ぶりだった。
僕は思わずツイッターの裏垢でクイズを出してみた。

SBI北尾さんですか?オリックス宮内さんですか?光通信重田さんですか?セガですか?エイベックスですか?

正解者は現れなかった。

1月23日。銀座にあるこじんまりとした洋食レストランをほぼ貸し切りのような感じだった。去年ダイエットを辞めてぷくぷくと太り始めていたせいで、1着しかもっていない冬物のスーツのウエストが締まらなかった。気持ち、若干チャックを空けたまま会食に臨むことになった。

「笑う奴ほどよく眠る」という大崎社長の自伝を熟読して臨んだ。

偶然にも、若かかりし大崎さんは一回り年上の強烈な上司(木村さん)と対峙するシーンが多く、自分自身の20代サラリーマン時代が重なった。

約3時間。うんうん頷きながら、時には爆笑しながら、たくさんのお話を伺うことができた。

「あんなに大崎社長が自らお話されているのは初めて見ました、さすがですね」

と、お世辞だったかもしれないけど、同席された方から褒められた。

帰り際に大崎社長から「吉本興業105年史」という百科事典のような豪華な本を頂いた。

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その後、吉本興業新宿本社にもお伺いした。

新宿の花園神社そばにある小学校な建物が本社だった。昼間には来たことのない場所だった。
酉の市で昼から飲んで泥酔した記憶はある。
ゴールデン街の「無銘喫茶」という飲み屋で定期的に「ファミスタ大会」をやっていたのを思い出した。(きよぴのスライダー打てなかった)

現場の方々と具体的なプロジェクトについて打ち合わせをした。「マネタイズだけでなく社会貢献意識の高いスタートアップ企業」を繋いで欲しいとのことで、まずは僕の関与先で該当しそうな企業を矢継ぎ早にご紹介した。フーモア、ハンズシェア、Voicy、センスプラウトあたりだった。

3月にムハマド・ユヌスさんが来日し、ペニンシュラホテルでイベントをやる、とのことだった。ホテルの立食パーティーでガムシャラに飲み食いをする、乞食力の高い自分を妄想していた。

<つづく>